新宿鍼療院の院長ブログ
中国の先生が遊びに来ました
大学の教授をされている先生が遊びに来ました。
素問の研究が専門で、日本に漢方を教えに来られたのがご縁でお付き合いさせていただいております。
助教授だった頃はよくいらっしゃり、我が家でご飯を食べたりされてましたが、教授になってからは忙しいようで、久しぶりの来日です。
一日目は箱根に泊まり、二日目浅草観光中に連絡がありました。
これから宿を探す、日本食も食べたいというので、こちらで探し、食事をご一緒しました。
美味しく食べていただけたようで、良かったです。
そういえば、その先生のお父様に以前お会いした時、糖尿治療を手掛けてるとおっしゃってるのを思いだしました。
その時私が「糖尿治療には地竜がいいのではないか」と言ったのですが、知らなかったようでした。
もっとも、地竜は血栓予防としては有名ですが、血糖値が下がる、といったことは、私も経験の中で会得した部分であり、有名な話ではありませんから、知らなくても当然かもしれません。
今年は糖尿病治療にも力を入れようと思った矢先の来日だったので、ご縁があるのかもしれません。
色々接待をさせていただきましたので、今度は漢方でも送ってもらおうかと思っています。
血糖値が一週間で!地竜の力
身体のメンテナンスのために、毎週いらっしゃっているお客様もいます。
通常は鍼治療により、体の免疫力を高め、疲れを取る治療を行っております。
そのお客様から、血糖値について相談がありましたので、
地竜を一週間飲まれることをプラスでお勧めいたしました。
地竜とは、東洋医学で使われている健康食品で、いわゆるミミズです。
当院ではそういったご紹介・在庫のストックもございます。
このミミズを飲んでから鍼施術をし、その後自宅でも一週間飲んでもらいました。
すると、220あった血糖値が、一週間で140に下がったとのこと。
お医者さまからも「どうしたんですか?」と言われたそうです。
こういった数値、データ、検査に関しては西洋医学が優れておりますので、西洋医学と東洋医学、両方を上手にお使いになり、健康長寿を目指していきましょう。
何でもご相談ください。
赤ちゃんへの治療
患者さんの赤ちゃんに、ついでに治療をして喜ばれたこともあります。
以前、赤ちゃんの湿疹で困っているという患者さんがいました。
来院時で生後5ヶ月。生後2ヶ月ぐらいから乳児湿疹が顔とおまたあたりにあり、最初は病院を受診。ステロイドを処方をされるも、お母さんとしては塗りたくない気持ちがあり、3ヶ月放置してしまったとのこと。
赤ちゃんもとてもかゆがって掻いてしまっていたそうです。
身注をさすり、ロイヤルゼリーを塗ったらかゆがらなくなりました。
先日は、8ヶ月の赤ちゃん。4日程便が出ないとのことでした。はちみつを煮詰めた浣腸を作り、入れてみたところ、1時間後に排便があり、その後も順調に排便が戻ったとのことです。
赤ちゃんは、ちょっとした刺激で元に戻ることもあります。何か御心配事がありましたら、相談してみてください。
痩身鍼の開発
<施術前>


<施術後>


元々は背中の緊張などを取るための鍼であり、胃や肝臓、腎臓などのツボを刺激するのですが、そのあたりが締まるイメージになり・・・施術後「あれ?結果的にウェストも細くなったかな?」と、見た目に感じられたので、改めて痩せる鍼として研究しなおしたものです。 大腸あたりへの刺激も痩身にいいようです。 なので、もちろん痩せるだけではなく、背筋がシャキッとし、体のバランスを整え、胃腸も元気になる、という効果もあります。是非、お試しください。
施術にも色々な手法があります
特殊鍼の治療と、普通の治療(主に本経の経絡治療)と・・・私が施術している鍼の中でも色々な種類があります。
私は、若い時から、すごい治療法があると聞けば現地に行き教えてもらったり、色々な講習会にも積極的に参加してきました。
その中で、脈診なども会得しましたし、中国の遼寧省特殊鍼法研究会にて会得した特殊鍼療法も大いに役立っております。
どこに行っても治らない、という方も、この療法で快癒される方が多いです。
しかし、そんなすごいものだったらみんなに同じ療法を使用すればいい、というものではないのです。
人によって、症状、肌の厚さや深さなど、様々です。特殊療法だと強すぎるという方もあるのです。
色々な療法を知っていれば、よりその人にあった方法で施術ができます。
また、長年の経験で自分の中で培ってきた手法もあります。他の先生方も、自分の経験から何かに特化した治療法などを編み出されており、それを学んでヒントにして、またこちらも新しい手法が見つかっていく・・・積極的に学習し、向上心を持って治療に臨んでいる限り、より良い治療法の探求に終わりはないのです。
また、古典を再読していく中での再発見もあります。日々勉強と思っております。
膝痛、水が溜まりにくくなる鍼治療
かれこれ3年も膝が痛く、毎週病院で水を抜いている、という方が来院しました。
施術直後から、嘘のように痛みがなくなったということ。
翌週、痛みが非常に軽くなったということで再来院。
徐々に良くなって来ていると実感いただいています。
3年の病院通いでは、根本的な改善は得られる見込み、実感がなかったと。。。水を抜いてもまた溜まりますからね。
そもそも水を溜まりにくくする、自分の力で水を吸収できるようにするのが根治療法となります。
東洋医学ではそれが可能であり、当院ではそこを目指して治療をしております。
以前もご紹介しました、素問六十条 骨空論 を活用しております。
膝痛にお悩みの方ご相談ください
当院では、素問六十条 骨空論に基づいた治療を行っています。
こういった古典にあるように、何千年も前から確立されている治療法である筈なのですが、
きちんと読んで、知っている治療家の数は多くはないようです。
素問や傷寒論など、昔からの文章は大変勉強になり、私は今でも何度も読み返しています。
骨空論でも、座っていて痛い場合、立っていて痛い場合など症例ごとに治療法が紹介されており、治療箇所ももちろん膝だけではなく、足の付け根、腹、首筋など多岐に及びます。
こうした、昔からの文献の知恵と、自分の経験、両方を生かしながら、より良い治療を皆様に提供していきたいと思っています。
腰痛、肩こりの原因
大体の人は腹が悪いのです。
腰痛や肩こりに限らず、すべての病気は腹から来てると言っても過言ではないのですが・・・
特に、腸の凝り、その中でも大腸の凝りが影響しているように思えます。
東洋医学では、気・血・水のバランスが大事とよく言いますが、
気とは働きのこと。血は暖かい。血のめぐりを邪魔するのが冷たい水です。
この水の流れを制御することで、血のめぐりをよくし、内臓などの働きを良くする、これが最大の治療であり、健康法です。
腰痛や肩こりの原因として、姿勢が悪い、ともよく言われると思います。
しかし、これも結局血のめぐりの話です。
姿勢が悪いと、うっ血し、そこが神経等を圧迫し、痛みが出る。
気・血・水のバランスを整え、流れをよくすることが根本的な解決になります。
肩こりの場合は、みぞおちのあたりに固いしこりのようなものがあったりします。
そこをほぐすことで、肩への血流も回復するのです。
しかし、肩はたくさんの筋が通っており、そこの原因を見極め、かつ治療するにあたって、1回では難しい場合が多いです。
その点、腰の場合、筋が大きいので特定がしやすく、その結果、一回で改善できる場合が多いです。
そういった観点から、当院では肩こりや腰痛治療の場合でも、まずは免疫療法として、お腹に鍼を打ち、全身の血の流れを良くすることから始めます。
お腹が良ければ無病になります。未病の段階での内臓の凝りの定期的なケアもお勧めします。
その他、当院の得意治療としてアトピー(風邪の変形であり、傷寒論23条の手法で寛解)
膝痛(腰の冷えなどが原因、素問60条素問60条の手法で寛解)等がありますが、
詳しくはまた次回に・・・
本治法と標治法
前回の続き、です。
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「何故起こるのか」
これを探るのが、重要と思っています。
東洋医学には、本治法と標治法があります。
本治法とは、本質を治療する方法で、五臓六腑へのアプローチがメインになります。
標治法とは、患部を直接治療する方法で、ある意味即効性はありますが、原因を取っているわけではないので、再発します。
私は特に、本治法が大切と考えているので、痛み治療にも先ず、脈や体を見て、免疫療法を行っております。
実は、東洋医学に限らず、何でも本治法の考え方が大事と思っております。
家も表面の見た目ではなく、土台などの中身がその家の本質を表し、職人の心意気もわかる、重要なところであると思います。
そして、人の心もまた・・・
ご飯をしっかり食べることも、本治法であると言えます。
毎日の生活が、病気をしない体を作っていきます。
これが、治療の本質なのです。
この考えで、痛みとは何か、風邪とは何か、も考えていくのです。
そうすれば、主訴とは違ったところへのアプローチも重要であることが見えてきます。
先日、顔面麻痺の方が見えられました。
やはり、WEBを観て当院へいらっしゃってくださったようです。
病院や鍼灸色々なところに行ったが、改善されないとのことでした。
顔面麻痺の治療は簡単なものではなく、1回では治りません。
そのことはあらかじめお伝えしてから治療を始めました。
お体を拝見させていただきますと、腹水音があったり・・・こういった体の調子から、患者さんの病気がわかるのです。
血流がよくなく、また消化器あたりもよくないようです。
お聞きすると、いつもお腹を壊したり、冷え性などがあるとのこと。
冷たいものを食べないようアドバイスをさせていただきました。
他でどんな治療をしたのかお聞きしましたが、顔への施術がメインであったとのこと。
すなわち、標治法をされていたのでしょう。
顔なので、確かに気になるのはわかりますが・・・
標治法も、無駄ではありませんが、何故麻痺が起こるのか、その原因が重要なのです。
顔面麻痺は結果であって、その原因は別のところにあるのがほとんどです。
そこを探していかなければ、治せません。
冷え性の治療などは、他では全くやらなかったとのことです。
当院ではお体全体のバランスを整えることで、顔面麻痺などの症状も治っていくよう治療いたします。
いつも「痛かったら言って下さい」とお伝えして治療させていただきますが、この治療の場合は、痛いのはあまりよくありません。
基本的に免疫治療は痛みはないものなのですが、特にこの方の場合は、非常にやせておりまして、ツボが狭かったのです。なので、ツボ以外のところへぶつかってしまうことがあり、その時に痛みが生じる可能性があります。
このように、体は人によって違います。
こういったことは、なかなかテキストにはなく、長年の治療経験から培っていくこととなります。
その人の体にあった治療法で、全身のバランスを整えて差し上げること。それが私の仕事です。
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この記事は、以前使用していましたYahoo!ブログに掲載していたものの再掲載です。
本院の治療に対しての根本的な考えにあたります重要な記事なので、改めて掲載させていただきました。
ご自分の症状がどうして起こるのかわからない、病院に行っても的を得た回答を得られない、とお困りの方、是非当院にいらしてみてください。思ってもみないところに原因があるのかもしれません。四診という診断法を使い、脈や、お腹、顔色等から総合的に判断、お伝えいたします。
風邪とは?
すっかり寒くなってまいりました。
今回は、この時期より気を付けたい「風邪」についてお話します。
風邪とは、末梢血管のうっ血状態を指します。
「風邪」という言葉にとらわれてはいけません。
血液は動脈から、末梢血管を経て静脈へ入れ替わります。
この末梢血管で、細胞と水のやり取りをしています。
この働きがうまくいかないことが、すべての病の基本的原因といってもいいでしょう。
風邪というのは、外からの影響を受けて、急性的に起こる疾患を指しますが、この流れがうまくなっていないため、例えば外気温が急速に変わったなど、体の表面で感じたことを、血の流れを変える事で調整しようとする時に、うまくいかないため、熱が出て、そこで、症状が出てくるのです。
逆に言えば、風邪をひいていないと言うのは、血の流れが滞りない状態であり、外からの影響を受けても、スムーズに体が対応して調整変化できる状態、ということなのです。
なので、風邪の症状といっても、人によって、どこがうっ血するのか、ということが違ったりもしますので、色々な症状があるのです。
葛根湯は、麻黄で水の流れを、桂枝湯で血の流れを調整していきます。
すなわち、このうっ血状態を解消するのに、うってつけの漢方薬なのです。
血がうまく流れないため、うっ血が起き、筋肉が固まり、コリにもなります。
葛根湯がせむしなどの症状にも良いとは、腹證奇覧にも書いてあります。
人間、筋が張り、痛いと、体が前かがみになります。その状態に良い、ということです。
漢方を考えるときは、何故、その漢方が作られたか・・・作った人の気持ちを考えることが、大きなヒントになります。
傷寒論のはじめに、太陽病についての記述があります。
「太陽之為脈浮頭項強痛而悪寒」
太陽病とは、いわゆる風邪のことですが、この、脈が浮いたり、頭が痛くなったり、首筋が張る、これが何故起こるのか、という原因を探らなければ、この傷寒論の先は全くわからないということになります。
「何故起こるのか」
この、本質を探るのが重要になってきます。
続きは、また次回に・・・
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この記事は、以前使用していましたYahoo!ブログに掲載していたものの再掲載です。こちらのブログの方がカテゴリ分けなどもしやすく、見やすくなりましたので、今後はこちらのブログを新着・過去記事再掲載にて充実させていきたいと思います。
本ブログは、先生のお話を元に、元患者など、先生をお慕いし、お手伝いしている何人かの人間で更新されています。
たまに文体等が異なるのもそのためです。何卒ご了承くださいませ。
先生の深い話についていって、かつ、いかにわかりやすく書くか・・・
結構大変ですが、勉強になりますし、楽しいです。
今回は図入りで説明もしていただきましたが、果たして、私できちんと伝えきれるか・・・
私だけでは本当にもったいない話なので、みなさんとも共有できるよう、頑張ります。
今後ともよろしくお願いいたします。